入出力とは
コンピュータはプログラムを実行してくれますが,人間とのやり取りも必要です。 コンピュータにデータを与えたり,実行の命令を出したりしないと処理が実行できませんし,実行しただけでは人間はその結果を知ることはできません。
何らかの形で人間はコンピュータに情報を入力し,コンピュータからは人間に分かる形で情報を出力しなければいけません。 入力や出力の形は様々です。入力はキーボードやマウス,ファイルを読み込む,マイク,スキャナを使うとか,出力は画面に表示,紙に印刷,ファイルに保存,ランプを光らせる,音を鳴らすなど,いろいろな方法があります。
その中で,最も基本的なのは「キーボード入力」と「画面出力」で,特に指定しない場合にはこれらが使われます。これを「標準入力」や「標準出力」といいます。
Python の場合,標準入力にはinput関数
,標準出力にはprint関数
を使います。
入力(input 関数)
キーボードから入力された文字列を受け付ける関数です。
input()
を実行すると,キーボード入力を受け付ける状態になります。実際どのような入力画面になるかは実行した環境によって変わります。
例. 名前を入力させ,変数 name に代入して表示する
name = input()
# キーボードで入力された文字列を使って表示する
print ( name +'さんこんにちは')
例. 入力した値を使って計算する(間違いの例)
キーボードで数値を入力して,その数に 2 を掛けた値を表示してみましょう。
a = input()
kotae = (a * 2)
print (kotae)
で良さそうです。入力窓には半角数字で「5」を入力しました。 答えは「10」になるはずです。 結果
55
となってしまいました。(Python2 ではこのまま計算できます。) これは input 関数で入力された値は,数字であってもすべて「文字列」として扱われるからです。結果は「55」(ごじゅうご)ではなく「5」が2つ並んでいるということになります。 参考:文字列の操作
例. 入力した値を使って計算する(正しい例)
キーボード入力した値を数値として扱うには,データ型の変換をします。
int(文字列)
で整数に変換できます。
a = input()
kotae = (int(a) * 2)
print (kotae)
結果
10
出力(print 関数)
処理した結果を画面に表示する関数です。
print (引数)
を実行すると,引数に応じた内容が画面に表示されます。引数には文字列や変数名,計算式などが指定できます。
詳しくはprint 関数を参照してください。
例
print ('Hello World!') # 文字列を表示する
a = 'Hello Japan!'
b =['one','two','three']
print (a) # 変数が示す内容を表示する
print (b) # リストの場合
print (b[1]) #リストの添え字を指定した場合
print (5+3*2) # 計算結果を表示する
結果
Hello World!
Hello Japan!
['one', 'two', 'three']
two
11
詳しくはprint 関数を参照してください。